ニューヨークという土地柄かもしれませんが、大学の教授の名前が読めません。
というのも、教授がアメリカ人であることがそんなに多くないからです。
英語の教授であっても、中国人であったり、メキシコ人であったり。
しかも中国人の教授の方がアメリカ人の教授より授業が厳しかったりするのです。
数学の教授だとインド人であったりすることもしょっちゅうです。
学生の間ではよく、あの教授は厳しいよとか色々情報交換するのですが、まず教授の名前が発音できなかったりするので「えーっとPなんとか。」とか「Fisチェなんとかって人」とかあいまいな事が多いのです。
やれやれ。
そんな訳で、今回の会計学の教授がアメリカ人でしかもデイビスさんという読みやすい名前であることはちょっとホっとしました。
デイビスって名字でもありえるんだと新鮮な驚きでしたが。
感覚的には由利徹みたいな感じ?どっちもファーストネームみたいな名前。
さて、デイビス教授は実際に日本でいうところの公認会計士さんです。
白髪にトレンチコート厳粛な表情の初老の先生は、初日にクラスに入ってくるなり
デ:「ここは哲学のクラスかね?」
生徒:「いいえ、会計学です。」
デ:「うん、わしゃ、それも教えられる。」
と、見た目のわりに茶目っ気のある人でした。
自分でビジネスをする傍ら、大学でも教えているという。
会計学1の教授もそうだったのですが、会計学の教授というのは割りと節約家で、細かい性格の人であることが多いなぁと思いました。
感覚的には日本人に近いような感じです。
アメリカ人というと消費するのが好きで、あまり細かいことに気を遣わなかったり、約束の時間の10分前後に着くという人が多いのですが、結構違います。
まず、授業には絶対に遅れない(日本では当たり前ですが、こっちでは10分くらい教授が遅れるのはよくあります。)、取り扱い説明書をホルダーに収納して全部自宅に取っておいてある、今まで庭掃除に人を雇ったことがない。(大抵のアメリカ人は庭の草刈とか雪かきを近所の小僧に頼んだりするもんです)
などなど他にも色々エピソードはあるんですが、他のアメリカ人の教授と比べると堅実な性格の人が多いような気がします。
日本のことに興味がある人もとても多いようです。
授業でも何度か、日本の話をしていました。
意外と海外では、「過労死」という言葉が有名なんですよ。
仕事のし過ぎが原因で死ぬなんてあり得ない!!
と、まぁ当たり前ですよね。
海外ではそんなことは絶対にあり得ないことなんですよ。
それをしている日本人はおかしいと思われているんです。
中川さんのことも、一度話題になりました。
先生的には、あのロレツの回らない話し方の世界配信よりも、公務中にワイン(お酒)と一緒に風邪薬を飲んだ、という発言が彼のキャリアを台無しにしたと思っていました。
一言の失言で人はキャリアを失う、そして一回下がってしまった人はもう上がれない、と頭を横に振ってました。
ある日、デイビス教授に面白いことを聞かれました。
「アジアの人達はよくお辞儀してるけど、あれのルールはなんだね。どういう状況で何度くらい頭を下げたらいいんだね?」
ときかれました。ほ~なるほど。
お辞儀という文化も、上下関係もない文化の人はこれを理解するのは難しいです。
ある日本語を勉強している友達にも、なんで日本語では年上の人に対して敬語を使うのに両親には敬語を使わなくていいの?といわれました。
これらの答えは日本人なら誰でも心の中に持ってると思います。
これって、英語はその国の文化を理解しなくても話せるけど、日本語は文化を理解していないと話せないといわれる所以ですね。
でも逆に、私は英語圏に来たときに先生をyouっていう人称を使って話したり、
友達のお母さんを名前で呼んだりするのに抵抗感があったのですよ。
英語圏にだって文化があると思ったのでしたが。
話はそれましたが、会計学である以上に色んなことを考えさせられたのでした。
人に言われると、自分の文化の面白さ(変わった点)とかに気付くものですね。
0 件のコメント:
コメントを投稿