2007年12月23日日曜日

アポロシアター アマチュアナイト―蛯名健一


ニューヨークの有名なアフリカンアメリカン人街ハーレムの125丁目に位置するアポロシアターは多くのアーティスト発掘の場所です。

アポロシアターのアマチュアナイトと言えば知らないニューヨーカーはいないくらいの有名なショーです。

アマチュアナイトとはこの劇場で行われる、素人参加型の勝ち抜きトーナメントです。

そしてその審査員は観客。

観客から多くの拍手を勝ち取った参加者が勝ち!というシンプルなルール。

観客からのブーイングが起こるとその時点で退場。

これがテレビでも放送されたりして見ていてかなり面白いです。

テレビを見ているとプロ顔負けに歌の上手いブラックの方や、並外れた運動能力で目を楽しませてくれるブレイクダンスなどなど。

本当にアフリカンアメリカンの方々って身体能力とか歌とか上手いですよね。

そんな中で一風変わった面白いダンスで観客の声援を勝ち取っているダンサーが登場。

音楽と動きが絶妙にマッチしているロボットダンスで思いっきりとぼけているのですが、これがすごい引き寄せられるのですよね。

ノリノリの観客はものすごい歓声で彼を賞賛して、あれよあれよという間に優勝しちゃいました。

うわ~すごいなこの人。ん?ケンイチ?とか司会者の人言ってるな。そうなんです、日本人なんです。

蛯名健一さん。

実はこの方、日本人初のアマチュアナイトチャンピオンにして、2001年のアマチュアナイトの年間総合チャンピオン。

すごい人なのです。

先日、アポロシアターが主催のビッグサーカスという舞台を見に行ってきました。

中国軟体少女からアクロバティックな演技まで実にさまざまな出し物でかなり楽しめました。

司会のおじさんも超ノリが良くて、歌ったりしながら会場を巻き込んで大盛り上がりの一風変わったショーで大満足だったのですが、そこでトリをつとめたのがなんと蛯名健一さん。

アマチュアナイトのチャンピオンとして紹介された彼が登場すると会場も大歓声!

隣に座ってたおばちゃんなんかも、あなたの彼でしょう?なんて話しかけてくれる勢い。

演者の中でも確実に有名人で楽しみにきている人も多い感じでした。

全ての舞台が終わると、帰りのロビーに演者がみんな出て来て握手や写真を


一緒に撮ってくれるというサービスぶり。

ちゃっかり司会のおじさんと蛯名さんに写真撮らせてもらっちゃいました。

最後に司会のおじさんが言っていた、国籍とか年齢とか関係なく良いものは良いと受けいれるのがアポロシアターなんだということを言っていたのが感慨深かったです。

ニューヨークには世界中から集まった色んな国の人々が生活しています。

そんな中で日本がもしくは日本人が脚光を浴びるときなんて本当に少ないのですし、ニューヨークの中の日本人なんてホンの一部の少数派なんです。

その日本人がこれだけ違う民族の人に喝采を浴びているのが、私は蛯名さんの1000分の1も踊れませんが、凄く誇らしかったです。

そして最後に廊下で握手してくれた司会のおじさんの「来てくれてありがとう」という言葉が、ただ観客の一人ではなくて人種を超えて温かいものを伝えてくれました

面白いだけじゃなくて、ちょっと考えされられるショーでした。

アポロシアターよ、ありがとう!!


蛯名健一さんのダンス:

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

素晴らしいクリスマス体験をしましたね。
私達が知らない色々な所で日本の若者が将来の夢に向かって頑張っているのですね・・・
ゆりつうさんも頑張って下さいね。

ゆりつう さんのコメント...

彼は観客にも人気でしたが、演者同士も和気藹々としているみたいでした。会場内を歩いているときも、スタッフの方から「こんにちはー」とか声かけられたり。日本人に対して温かい感じがありました。
自分のできることを頑張るのって人種を超えて理解してもらえるんですよね。頑張ります。